2017 10 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. »  2017 12

機動6課攻略PHASE5その2

 【02//2016】

後編です。
やっぱりナンバーズスバルは最高ですね。




『感情凍結の解除、確認しました』
声が聞こえる。
『マリーには感謝ね、記憶のほうはどう?』
『そちらはまだ、かなり入念に手を加えたようです。表層はともかく深層部は・・・』
誰だろう。何だか聞いたことのある声のはずなのに思い出せない。
『そう、多少荒療治だけどやっぱりスバル本人に頑張ってもらうしかないわね』
『それが一番確実でしょう。意識レベル回復、間もなく目覚めます・・・』
結局、思い出すことの出来ないままスバルの意識は覚醒した。



「んっ、あれ・・・」
目を覚ましたスバルは自分が見知らぬ場所にいることに困惑する。
いや、違う。自分は此処を知っている。
厳密にはここに良く似た場所を・・・。
「おはよう、スバル。気分はどうかしら?」
声をかけられスバルが其方に振り向くとそこにいたのは青いラバースーツ姿の・・・。
「っ!戦闘機人!?」
そこには長髪の――自分と同じ蒼い髪だ――の戦闘機人とオレンジの髪の戦闘機人の二人組みがいた。
胸のプレートにはそれぞれⅩⅢ、ⅩⅤと数字が刻まれていることから恐らくナンバーズだろう。
「くっ・・・って、えぇ!?」
咄嗟に身構えるスバル、そこで彼女は自分が一糸纏わぬ姿なことに気付いた。
「ごめんなさいね?武装させたままだと抵抗されて話も出来ないから」
「くっ・・・話?」
手で前を隠したスバルはその内容に怪訝な表情を浮かべた。
「単刀直入に言うわ、私達といらっしゃいスバル」
「それって裏切れって事!?管理局を、なのはさんを!」
戦闘機人達の提案にスバルは驚嘆の声を上げる。
「そう、あなたの居場所はあそこじゃない」
「戦闘機人を道具扱いする管理局と同胞である私達・・・どちらがいいかなんて一目瞭然でしょう?」
諭す様に言ってくる二人にスバルは食ってかかった。
「そんな事ない!管理局は、なのはさんが道具扱いなんてするもんか!」
「それじゃあどうしてあなたの感情は凍結されていたのかしら?」
スバルは先程の戦闘を思い出す。
ナンバーズ達に攻撃する自分。
彼女等の言うとおり、確かにそこに己の意思は存在しなかった。
「それは・・・っ」
「思い出してみて、あなたの過去を、家族の顔を・・・」
言われてスバルは記憶の糸を辿る。
しかし・・・。
「そんな・・・何でっ?!」
思い出せないのだ。
なのはや先程まで行動を共にしていた機動課の隊員達の事は分るのにそれから先が思い出せない。
父がいたことはおぼろげながら思い出せる。
しかしその顔が浮かんでこない。
他の家族は?いつどんな理由で自分は管理局に入った?なのはとは何時どのように出会った?
その記憶全てに靄がかかったかの様だ。
「分ったでしょう?連中はあなたの記憶を封印したのよ、操りやすいようにね・・・」
「その上で自分達の都合のいい操り人形にした」
「そんな・・・私は・・・」
スバルの目の前が真っ暗になる。
「改めて言うわ。私達と来なさい、スバル」
スバルは俯き、その表情は二人からは見えない。
「・・・でも」
スバルが呟く。
「それでも、たとえ全部が偽者でも!私はなのはさんを信じる!あの人は絶対に見捨てたりしない!」
顔を上げるスバル、彼女の瞳にはなのはと同じ強い意志の光りが宿っていた。
スバルから返ってきた答えに二人の戦闘機人は悲しそうに目を細める。
「そう、駄目なのね・・・」
「スバル・・・」
(え・・・?)
何故そんな顔をするのか、スバルは分からなかった。
訝しげな表情のスバルに気付いたのか、戦闘機人達は咳払いをすると改めてスバルに語りかける。
「・・・この話は終わりにして本題に入りましょうか。スバル、あなたには一つゲームをしてもらうわ」
「ゲーム?」
この状況にそぐわない単語だった為、スバルはその言葉を鸚鵡返しに口にする。
「そう、センチュリオンズに捕まる事無くこの研究所から脱出できたらそのままあなたを解放してあげる」
「ただし魔法は使用不可、施設内にはAMFを展開させてもらったわ。デバイスによる打撃技は可、施設内にある物は自由に使って良し。そして追っ手はセンチュリオンズのみ、私達ナンバーズは手を出さないことを約束するわ。どうかしら?」
オレンジ髪の戦闘機人は説明しながらスバルにデバイス、マッハキャリバーを投げてよこす。
彼女の話す条件はそれなりに破格の物だった。
確かに魔法が使えないのは痛いが、自分の持ち味はリボルバーナックルを用いた徒手格闘、シューティング・アーツだ。最悪の場合マッハキャリバーのスピードで逃げに徹すればいい。
「本当にここを出られたら・・・」
「ええ、あなたを追わない事を誓うわ」
「管理局なり高町なのはの所なり、好きなところに帰りなさい」
そこまで言うなら断る理由は無い。彼女達の誘いにスバルは乗ることにした。
スバルが頷いたのを確認した二人彼女にデバイスを返すと部屋から出て行った。
「それじゃあ幸運を祈るわ」
「がんばりなさい、スバル・・・」
退出する時に激励の言葉を送る二人。
その声は慈愛に満ちており、やはりどこか懐かしい気がした。
(やっぱりそうだ、○○○と○○○に似てるんだ。あれ、誰だろう、○○○・・・?)
大切な人の名前のはずなのに出てこない。思い出そうとするがやはり記憶にかかった靄を晴らすことが出来ない。
そうしているうちにゲーム開始を意味するブザーが部屋に響いた。
「思い出すのは後だ。まずは此処から脱出しないと・・・」
スバルは早速デバイスを起動する。
右手にリボルバーナックル、両足にマッハキャリバーが現れるが、AMFが原因か、バリアジャケットが展開されない。
裸のまま出るのは拙いとスバルは思い、何か無いかと部屋の中を探し始める。
「これは・・・」
そして部屋の隅のケースの中からそれを見つけた。
各部を防護するプロテクター、頭部に装着するインターフェース、そして全身を包み込むラバースーツ・・・。
「ナンバーズの、戦闘服・・・?」
それは先程まで話していた二人のナンバーズ、そして彼女達の配下のセンチュリオンズが来ている防護ジャケットだった。
「そうだ、これを着ればあいつらに怪しまれずに行動できるかも・・・」
スーツは先程の二人の物と差異は無く、戦闘機人である自分が着ればまず怪しまれることは無いはずだ。
「とはいったものの、大丈夫かなぁ・・・」
自分がこれを着てもやはりバレるのではないか?何よりこれはナンバーズのスーツ、何か仕掛けが施されているのではないか?
スバルの心中に不安や疑問が次々に湧いてくるが、何時までも裸でいるわけにも行かない。
意を決してスバルは畳まれていたスーツを広げてみた。
「わぁ・・・」
手にしたスーツはラバー特有の光沢を放ってはいるが、その感触はナイロンのようにしっとりと柔らかい。
「キレイ・・・」
無意識のうちに呟くスバル。
同時に先程これを着ていた二人のナンバーズの事を思い出す。
(そういえばあの二人、凄くキレイだったな・・・)
スラッと引き締まり、出るところはしっかり出た肢体をラバーに包んだその姿はどんなモデルも顔負けの魅力を持っていた。
「これを着たら、私もあんなふうになれるのかな・・・?」
『ドクン・・・』
そこでスバルは何かが脈動する音を聞いた。
「えっ?」
『ドクン、ドクン・・・』
発信源は近く、そう・・・。
「・・・わたし?」
それはスバルの心臓の鼓動だった。
(どうして?私、何でドキドキしてるの?!)
直後、スバルは『ハッ』と手の中のスーツに視線を落とす。
(これが原因?わたし、スーツを着ることに・・・ラバーに包まれるのに期待しているの?)
今までそんな性癖が無かったはずの自分の今の心境にスバルは同様を隠せないでいた。
「と、とにかく!時間が無いし、早く着て此処からでよう・・・」
そう言い聞かせてから、スバルはスーツに着替え始めた。
とは言えこのラバースーツ・・・。
首の穴以外に穴は無く、まさかここから身体を入れる事は出来ないだろうと思っていた。
しかし試しに首周りを引っ張ってみると驚くほどの伸縮性で開口部が開く。
どうやら本当にここから体を入れるようだ。
着方を理解したスバルは改めて広げたスーツを見つめる。
大きく口を広げたラバースーツ・・・それはまるでスバルを飲み込もうと口をあけた食虫植物かイソギンチャクを彷彿とさせた。
(私、ここに体を入れるんだ・・・このスーツに、私呑みこまれちゃうんだ・・・)
それをただ想像しただけでスバルの胸の鼓動が激しくなる。
それに気づいたスバルは雑念を振り払うように頭を振ると、広げた開口部に恐る恐る右脚をいれる。
「ん・・・ひゃっ!?」
最初こそ、特に何も感じなかった。
しかし生地を引き上げつま先から脹脛までがスーツに包まれた瞬間、包まれた箇所から強い快感を感じスバルは思わす声を上げる。
「あぁ・・・何、これ・・・?」
支配されるような、それで意ながら優しく包み、護るようなスーツの締め付けに、スバルはため息とも喘ぎとも取れる吐息を零す。
(片脚だけなのにこんなにキモチいいなんて・・・)
これに全身を包まれたら・・・。
そう考えた瞬間スバルは身体が、心がざわつくのを感じた。
「って、ダメダメ・・・!こんな事してないで急いできて脱出しないと」
湧き上がる欲望を押さえつける為に、自分に言い聞かせるように呟くスバル。
「そうだよ、着ないと。はやく、着ないと・・・」
熱に浮かされた様に呟きながらスバルは着替えを再開した。
ギュム・・・、パチン、ギュギュ・・・。
室内にラバー特有の擦過音が響く。
「・・・・・・・・・」
スバルは着替えている間、極力何も言わないように、考えないようにしながら、しかし誰かに急かされるかの様にその身をラバーで包んでいく。
右足を入れ終わると、次に左足。腰までラバーをたくし上げたら次に右腕、左腕の順にスーツに収めていく。
「ハァ、ハァ・・・んっ・・・アッ・・・」
それでもスーツから齎される快感に思わず声を上げてしまう。
二度三度、手を握って開いてを繰り返し、ラバーがなじんだのを確認したらインナースーツと一体化した固定用パーツを顎の左右に取り付け首から下を完全にラバーで包む。
それが終わったら最後にプロテクターとインターフェースを取り付けた。
「はぁ、はぁ・・・ん・・・着れた」
そう言ってスバルは体を軽く動かして動作に支障が無いか確認する。
スーツ内の空気は完全に抜け、ラバーの皮膜と身体は隙間なく密着しており、動きを阻害することは無い。
プロテクターはしっかり固定され、どんな衝撃からも身を護ってくれるだろう。
インターフェースも問題なく身体データをスキャニングし、異常がない事を報告してくる。
「良しっ、大丈夫そう」
着替えからチェックまでの一連の行動を何故かつつがなく終えられたが、その事にスバルは疑問を覚える事は無かった。
準備を整えいざ行動開始、と思った矢先スバルは部屋の角に取り付けられている鏡に気付き、そこに目をやった。
「え?これ、わたし・・・?」
そこに写った己の姿を見て、スバルは息を呑んだ。
蒼い髪にエメラルドグリーンの瞳、自分の顔だ。
その下、指先からつま先までピッチリと全身を青と紫のラバーに覆われた自分・・・。
「キレイ・・・」
引き締まった身体はラバースーツによってより一層メリハリが付き、美しいボディラインを形作っている。
(スゴイ・・・私の身体、ホントに全部ラバーに包まれちゃってるんだ・・・)
スバルは手足を見る。
いち早く○○○○の下へ駆けつける為の脚、○○○○に降りかかる脅威を打ち破る腕・・・。
「・・・・っ」
スバルは顔を顰めた。
自分の知らないはずの、しかし何か大切なはずの言葉・・・。
しかしこの記憶にも齟齬が、欠落がある。
(本当に管理局は私の記憶を・・・)
彼女の胸のうちで管理局への不信感が高まっていく。
「・・・とにかく今は脱出だ」
改めて気を引き締め、スバルは扉を開いた。
「誰も、いないよね・・・?」
扉の向こうは通路になっていた。
辺りを確認し、人の気配の無い事にスバルは安堵のため息を漏らす。
「って、よく考えたらこれがあったんだ・・・」
そう言ってスバルは頭に取り付けてあるインターフェースをつつく。
これは戦闘機人の情報処理を補佐する補助脳としての機能がある。
試しに念じてみれば脳内に施設の見取り図が浮かび上がり内部の様子が手に取るように分る。
それには自身の現在位置、更に施設内にいる『姉妹達』や『敵』の位置情報まで教えてくれた。
「よしっ、これなら行けるかも・・・」
スバルは早速移動を開始した。



脱出開始から15分が経過した今、その道のりは順調だ。
施設内の情報がリアルタイムで分かるので誰かが近づいてくればルートを変更、或いは近くの部屋に隠れてやり過ごす。
そうする事で今に至るまでスバルは誰とも遭遇せずにいられた。
「それにしても・・・」
スバルは驚いていた。
これまで忌避していた戦闘機人の力、それを使う事にまったく抵抗が無いのだ。
(いや、それが間違いだったのかも、折角こんなすごい力があるんだからもっと使えば・・・)
そうだ、この力を使えば大切な人を○○○○を守る事ができる・・・。
(また知らない記憶・・・。管理局はどうして記憶を封印したの・・・?私に思い出して欲しくない何かがあるって事?)
答えの出ない疑問にスバルの思考は堂々巡りを繰り返す。
思考の海に埋没していたせいか、スバルは正面から誰かが来る事に今になるまで気付けなかった。
(しまった!)
数は一人、自分と同じ青いボディスーツ姿からして戦闘機人だ。
(どうしよう、相手は一人だけど・・・戦っている間に応援を呼ばれたりしたら・・・)
しかしスバルが悩んでいる間に相手はこちらの存在に気付き近づいてきた。
「スバルお姉様!」
「へっ・・・?」
駆け寄ってくるセンチュリオンズの少女その瞳は涙で湿っていた。
「ご帰還されたんですね!よかった・・・」
「えっと、あの~・・・」
泣き出した少女を前にしどろもどろになるスバル。
何故彼女は泣いているのか、第一どうして自分の事を知っているのか、スバルには分からない事が多すぎた。
とにかく目の前の少女を泣き止ませなくては・・・。
そう決意したスバルは彼女を優しく抱きしめる。
「あっ・・・」
抱きしめたま彼女の頭を撫でるスバル。
「大丈夫、もう大丈夫だから・・・」
「はい、お姉様・・・」
抱きしめられたセンチュリオンズもスバルの腰に手を回し、二人は暫しの間抱擁を交わした。



それからようやく落ち着いた少女に別れを告げたスバルは再び出口を目指し歩き出す。
先程会った戦闘機人の少女の事を思い出しスバルの疑問は更に深まった。
(何であの子は私の事を知っていたんだろう・・・?)
既に洗脳が完了していると思ったのか?
だとしたらこのまま堂々としていても怪しまれないのでは?
そう思ったスバルは試しに他の戦闘機人とも会ってみようと考えた。
幸いな事に『姉妹達』位置は把握できる。
膳は急げとスバルは早速戦闘機人達と接触を試みる事にした。



結果はスバルの予想通り、怪しまれる事は無かった。
スバルの事を見たセンチュリオンズは皆一様にスバルの存在に喜び、安堵のため息を漏らす。
(でも何だろう?一番最初の子もそうだったけど、皆私を見る目が熱っぽかったような・・・呼び方も「お姉様」だし・・・)
しかし不思議と嫌な気はしなかった。
それ以上にスバルはそう呼ばれた事が嬉しく、誇らしく感じる。
もっと『姉妹達』に会いたい・・・そんな感情がスバルの胸に芽生える。
それからスバルは隠れる事無く堂々と彼女達の前を歩くことにした。
彼女達は皆、スバルに会うと歓喜の声を上げ、時には涙を流す者すら居た。
皆一様にスバルの帰還を歓迎してくれている。
(不思議・・・何だか本当に帰って来たって言う気分がしてきた。それに・・・)
スバルは今しがた出会ったセンチュリオンズを見る。
程よく鍛えられ均整の取れたプロポーションを持つ身体。
それを青いラバースーツに包んだその姿は扇情的でスバルは胸が高鳴るのを感じた。
(そういえば、さっき抱きしめた子・・・ラバーの感触がキモチよかったな・・・)
スバルは最初に出会った少女を、彼女を抱きしめた時の事を思い出す。
体と体、ラバーとラバーが触れ合い、擦れあうたびにスバルの胸の奥から言葉に出来ない高揚感がわきあがってきたのだ。
(もしこのまま帰らなかったら、最初に言われた様に本当にナンバーズになったらずっとこの格好で、もっとキモチよく・・・って、何考えてるのさ!?)
自分がとんでもない事を考えている事に驚き、スバルはその思考を振り払う。
しかし先程感じた快感は忘れる事が出来ず、悶々とした思考を繰り返しながら歩くスバル。
そこで彼女は出口にだいぶ近づいた事に気付く。
「もうこんな所まで来たんだ・・・」
インターフェースから送られ来る地図によれば、扉の向こうは広いホールになっておりそこを抜ければ出口の一つまではほぼ一本道だ。
名残惜しく感じつつもスバルは扉を潜り、ホールに脚を踏み入れた。
そのホールは思ったよりも手狭だった。
恐らく狭い屋内での近接戦闘を想定した訓練の為の施設なのだろう、其処彼処に障害物が存在する。
すると反対側の扉が開き数人の人影が部屋に入ってきた。
「あれはっ・・・!」
間違いない、あれは突入時に行動を共にしていた機動1課の捜査官達だ。
味方と合流できた事でスバルは安堵の表情を浮かべる。
「おーいっ!」
手を振って仲間と元へ走るスバル。
そんな彼女を目にした局員達は・・・。
「・・・えっ?」
デバイスを構え発砲した。
咄嗟にシールドを展開し、魔力弾を防いだスバルは更に驚愕する。
(この攻撃、非殺傷設定じゃない!?)
シールド表面で跳弾した弾は壁に当たり深々と弾痕を残す。
そう、今彼らが放った魔力弾は非殺傷設定を解除した物理破壊型魔道弾だった。
「なん、で・・・?」
信じられない事態にスバルはそれ以外の言葉が浮かばなかった。
「その姿、やはり裏切ったというのは事実だったようだな、スバル・ナカジマ」
1課の部隊長が口を開く。
「ち、違います!これは・・・っ!」
否定の言葉を口にしようとしたスバルだったが再度飛来した魔力弾にそれはさえぎられてしまう。
「口を開くな、戦闘機人風情が・・・」
その声は凍てついた鉄のように固く、そして冷たかった。
「加えて防御した、と言うことはこちらの制御下から脱したと見て間違いない。破壊するには十分すぎる理由だ」
彼の後ろにいたほかの局員もデバイスを構える。
「どうせこの事件が終われば廃棄処分されるんだ。予定が早まったが大して問題ではあるまい」
「そん、な・・・!」
話は終わりだとばかりに部隊長はデバイスをスバルに向ける。
「そういうわけだ、大人しく破壊されろ」
デバイスの先端に魔力が収束していく。
(ん?魔力・・・!?)
1課局員達が魔法を放つ。
砲撃戦等で用いられる直射砲・・・先程の魔道弾とは破壊力が桁違いだ。
閃光がスバルに殺到し、爆炎が巻き上がる。
「ふん、呆気ない」
そう漏らした部隊長だったが煙がはれた途端その表情をゆがめる。
「貴様・・・!」
そこには純白のバリアジャケットを纏ったスバルがシールドを張って耐えていた。
「ハァ、ハァ・・・間に、合った」
1課の隊員達が魔法を放つのを見て、また先程咄嗟にシールドが張れたことを思い出し、この室内にAMFが展開されてない事に気づいたスバルはすぐさまマッハキャリバーを機動、シールドで直射砲を受け流したのだ。
「抵抗するのか・・・戦闘機人の分際で!」
スバルが健在なのを見て激昂した1課員達は再び射撃体勢に入る。
「待ってください!話を・・・!」
彼らを制止しようとするスバル、しかし・・・。
「うるせえ!兵器風情が!」
「大人しくくたばりやがれっ!」
切り込んできた2人の前衛担当の隊員に遮られてしまう。
彼らの攻撃は苛烈だった。
必死に凌ぐがダメージは確実に蓄積されていく。
「前々からお前の事が気に入らなかったんだ」
局員が憎悪に歪んだ表情で言う。
「これまで次元世界を守ってきたのは俺達魔道師だ、それがどうだ!その誇りも、名誉も!お前ら戦闘機人のせいでメチャクチャだ!」
J.S事件で戦闘機人の戦闘力は高濃度AMS下と言うハンデが魔道師側にあったものの並みの魔道師では太刀打ちできないと高く評価された。
加えて管理局が抱えている人材不足も量産可能な戦闘機人なら解消可能であり、もしJ.S事件が起こらなければ管理局の主力は彼女達になっていただろう。
このことに一部の高ランク魔道師達は彼女等戦闘機人が自分達に取って代わるのではないかと勝手に危機感を募らせ、戦闘機人脅威論唱え始め多くの高ランク魔道師が賛同した。
彼らもそんな傲慢な高ランク魔道師の一人だった。
「お前達戦闘機人は存在自体が害悪なんだよ!」
そう叫びながら放たれる魔法。
スバルは交わそうとするが脚が動かない。
見れば右足の足首に光り輝くリングが嵌っている。
「っ!?バインドッ・・・!」
そう気づいた時には魔道弾は彼女の目の前まで迫っていた。
咄嗟に防御したが間に合わずスバルは壁際まで吹き飛ばされてしまう。
「ぐ、っつ・・・」
まだ息がある事を知った局員達はトドメを差すべく近づいてくる。
「しかし、高町なのはも気の毒だよなぁ?こんな疫病神を押し付けられるとは・・・」
「・・・え?」
最愛の恩師の名を聞き、スバルは顔を上げる。
「戦力になると思って引き入れたんだろう、自業自得さ。どっち道こいつらの処分は決定してるんだ、今頃胸を撫で下ろしてるんじゃないのか?」
好き勝手な発言にスバルは反論する。
「うそだ・・・嘘だ!なのはさんが、なのはさんがそんな事言うもんか!」
スバルの叫びに1課の隊員達は嘲笑で返す。
「はぁ?もしかして高町なのはが本気でお前を弟子にしたと思ってたのか?」
「今言ったがこの事件が解決したらお前ら戦闘機人は一機残らず廃棄処分される事になってるんだ。お前の大好きな隊長さんにも通達は言ってるはずだぜ」
なのはにも情報が伝わっている、それなのにこの作戦に自分を投入したという事は・・・。
(そんな・・・なのはさんが、私を使い潰そうとした・・・?!)
スバルの中で信じていたものが壊れていく。
仰いだ理想も、叶えようとした夢も、目指した彼女の背中も・・・。
「ま、そう結う事だ。どう転んでもお前がくたばる事は決定事項なんだよ」
項垂れるスバルを嗤う魔道師たち。
彼らを前にスバルの胸中を満たしたのは悲しみでも絶望でもなかった。
熱い、狂おしいまでに熱い憤怒だった。
(許せない・・・自分達の都合で私達を生み出しておいて、利用した挙句都合が悪くなったから捨てて・・・。それが、そんなものが管理局の・・・お前達の正義かっ!!)
そのスバルの姿を絶望に打ちひしがれていると判断した局員がスバルに止めを刺すべく歩み寄る。
「もう分っただろう?さっさと壊れろよ」
そう言ってスバルの眼前でデバイスを振り上げる局員。
そこでスバルは顔を上げる。
その鋭い瞳は金色に輝いていた。



部隊長は・・・いや、機動1課の隊員達は何が起こったのか理解できなかった。
眼前にいる戦闘機人、スバル・ナカジマを処分しようとデバイスを振り上げた隊員の一人が突如『爆ぜた』
隊員だった物が辺りに散らばり真っ赤に染め上げられた床、その中央でスバルはニヤリと唇をゆがめる。
「そっか、そうだったんだ・・・」
直後隊員達が感じたのは恐怖。
これまで経験した過酷な任務でも感じた事の無い濃密な死の気配だった。
彼らは本能で理解する。
コイツを倒さなければ死ぬと。
「う、うおぉぉぉぉぉぉっ!!」
残ったもう一人の前衛担当が突撃する。
スピア状のデバイスを構えスバル目がけて刺突するが・・・。
「うるさい・・・」
蹴り上げられるデバイス。
そのガードが空いたボディにスバルの回し蹴りが叩き込まれ。
再び隊員が爆発した。
「フフフッ・・・脆いなぁ、手加減しなきゃバラバラになっちゃうじゃん・・・」
そこで部隊長はスバルの攻撃を正体を知り戦慄する。
そこにはカラクリもトリックも存在しない。
スバルはただ、その有り余るパワーを持って局員達を殴っただけだ。
ただそれだけでシールドやバリアジャケットの上から衝撃波で局員をバラバラにして見せたのだ。
何と言う出鱈目か、しかし彼らがそれを認める事が出来なくとも現実が変わることは無い。
「なぁんだ、簡単じゃない。辛いのも、苦しいのも・・・全部ブチ壊しちゃえばいいんだ・・・」
そんな行為を笑いながらやってみせるスバルが彼らには非常に恐ろしく見えた。
「これが、戦闘機人・・・」
隊員の誰かが恐怖と戦慄に染まった声で呟いた。
「バケモノ・・・っ!!」
隊員の一人がこぼした言葉に反応し、スバルは振り向くと再びニヤリと笑う。
「化け物?違うよ、あなたも言ったじゃない。私は戦闘機人、人間を・・・今からあなた達を皆殺しにする為の兵器だよ」
そう言ってスバルはバリアジャケットを脱ぎ捨てる。
否、脱ぎ捨てる等と生易しいものではない。
戦闘機人のパワーに物を言わせ力任せに引きちぎり、破り捨てたのだ。
ボロボロになったバリアジャケットは唯の魔力に戻り周囲に霧散する。
そしてその下から現れたのは青いラバースーツ・・・戦闘機人用の防護スーツだ。
それはまるでスバルが兵器としての自分を受け入れ、人間として歩んできたこれまでの過去を全て否定しているかの様に見えた。
部隊長が逃げようと踵を返すと、入ってきた扉が閉まり、ロックがかかる。
スバルが入ってきた扉も同様だ。
脱出不能の空間、自分達を容易く鏖殺できる存在が狂気を帯びた笑みを浮かべてこちらに近づいてくる。
「さてと、それじゃあ楽しませて貰うから・・・せいぜい足掻いてみせてよ?」
今この瞬間、この部屋は彼らの処刑場へと変貌した。



殴る蹴る撃つ打つ・・・。
それらの行為を行うたびにスバルの心は悦楽で満たされていく。
「フフフ・・・っアハハッ・・・アハハハハハっ!!」
肉が潰れる感触が、飛び散る血の生暖かさが、無様な最後を遂げる敵の断末魔が、全てがスバルに快感を与えてくれる。
「はぁぁ・・・やっぱり壊すのって気持ちいい、最っ高・・・!」
それだけではない。
目の前の獲物を破壊するたびに、スバルの記憶を覆い隠していた靄が晴れていく・・・。
戦闘機人としての使命、姉妹達との愛情、ドクターへの尊敬と忠誠・・・。
記憶が明瞭になるにつれてそういったものが天恵のようにスバルに刻み込まれていく。
「クソッ、クソッ!クソォォォッ!!」
目の前の人間――確か1課の部隊長だった筈だ――が魔法を放つ。
しかしいつの間にか再展開されたAMFのせいで減衰させられた豆鉄砲ではドクターの作ったボディスーツを傷つけることすら叶わない。
手にしていた局員の死体を放り投げ、スバルは唯一の生存者となった部隊長に向き直る。
「フフッ、あなたで最後だね・・・」
先程まで散々自分を罵倒してくれたその男の一挙手一投足が鬱陶しく感じるが折角だからもう少し足掻く様を観ていよう・・・。
そう思い部隊長に向かいゆっくりと、しかし一歩一歩確実に歩み寄っていく。
「畜生!来るなっ、来るんじゃねぇ!」
先程までの冷徹な仮面すら投げ捨て、恐怖に染まった表情でスバルを睨みつける人間。
(あぁ、滑稽だなぁ。私はあんなのを同列と見てたのか・・・)
苦笑するスバル、それを嘲笑と取ったのか部隊長は激昂し、デバイスに魔力を貯める。
「ふざけやがってぇ!!」
恐らく特大の魔法を放つつもりだろう、流石に喰らえば無傷では済まないと判断したスバルは加速し一気に距離をつめる。
「チャージなどさせるものか。ってね」
準備の為にノーガードになっている腹部に拳を打ち込む、無論手加減を加えてだ。
「がはっ・・・!!!」
それでも凄まじい破壊力を持ったスバルの一撃に吹き飛ばされ壁に激突する部隊長。
たった一撃、それだけで彼の纏っていたバリアジャケットは粉々に砕け魔力に還る。
それは戦闘機人として完全に覚醒したスバルの力を物語るに足るものだった。
グッタリとした部隊長の前まで行くとスバルは左手で首を掴み無理やり立たせる。
「ぐっ・・・ぅあっ・・・!」
彼の苦悶の声と表情に疼く体を抑えながらスバルは声をかける。
「ありがとう隊長さん、あなた達のお陰で全部思い出せたよ。だからね・・・」
言いながらスバルは体内のエネルギーを増幅させる。
足下に蒼いテンプレートが輝き、リボルバーナックルのスピナーが高速で回転を始める。
「お礼に私のとっておきを見せてあげる」
そう言ってスバルは部隊長を持ち上げる。
「ぐっ、ぁあっ・・・」
今まで以上に苦しむ男にスバルは嗤いながら問う。
「ねぇ、電子レンジの原理って知ってる?」
気道を絞められ答えられない部隊長を無視してスバルは続ける。
「マイクロ波で水の分子を『振動』させてその摩擦熱で食べ物を温めるんだよ」
そういわれて部隊長は思い出す。
彼女の、スバルの持つインフューレントスキルを・・・。
「フフフ・・・ッ、何だか科学の実験みたい。ドクターってば私に内緒でこんな楽しい事してたんだ、ズルイなぁ~」
楽しそうに言いながらスバルはリボルバーナックルに覆われた右手で部隊長の腹部に触れる。
「や・・・っ!ぁえ・・・・!」
やめろ、彼はそう叫びたかったがスバルに喉を絞められ声が出せない。
「それじゃあ調理開始~!」
そんな部隊長の意志など一切気に留めずスバルは最大出力でISを、『振動破砕』を発動した。



先程までと打って変わり、耳が痛くなるくらい静かになった室内でスバルは一人、先程の余韻に浸っていた。
彼女が先程まで掴み上げていた隊長の姿は何処にも無く、彼女の周りには赤黒い液体が、まるで水風船が『破裂』した時のように飛び散っていた。
「フフッ・・・失敗したなぁ、動物はレンジに入れちゃ駄目だったんだっけ・・・」
室内に倒れている、否・・・散乱した、もはや原型を留めていない1課隊員達の亡骸が彼女の行った殺戮劇の凄惨さを物語っている。
しかしそれを行った彼女の胸中には楽しく遊んだ程度の感想しかなく、後悔や罪悪感など微塵も存在していなかった。
もはや彼女にとって人間とは自身の破壊衝動を満たす為の玩具に過ぎないのである。
「それにしてもキッタナイなぁ・・・」
スバルは自分の体を見下ろす。
ラバーで覆われた身体は赤く染まり、乾いた部分が黒く変色していた。
不快感を感じたスバルは踵を返し元来た道を歩き出「す。
扉の前に立つと先程まで掛かっていたロックが解除され扉が開く。
おかしな所など一つも無い、此処は自分の家なのだ。扉の開け方ぐらい分る。
暫く歩き目的地にたどり着く。
集団洗浄室と記された部屋に入るとスーツを脱ぎ洗濯籠に入れる。
蛇口をひねり熱いシャワーを浴びて身体についた汚れを、1課局員達の生命の痕跡を洗い流す。
じっくりと洗浄を堪能したい衝動をガマンしつつ脱衣所に戻ると籠には新しいラバースーツが用意されていた。
スバルは体を拭いてからそれを手に取ると早速開口部を開き足を入れる。
脚が、腰が、お腹が、胸が、ラバーに包まれていく。
「はあぁ・・・」
恍惚とした表情で両腕をもスーツに収め、手を開閉し中の空気を抜くと指の一本一本に至るまでピッチリとラバーで覆われる。
身体がすべてスーツに包まれたのを確かめてから、スバルはスーツの隣に置かれていたプロテクターを取り付けていく。
インターフェースを頭部に取り付け最後に一緒に畳まれていた白いショートジャケットを羽織るとスバルは姿見の前に立つ。
そこにはしなやかな肢体をラバースーツに包み金色の瞳を輝かせる戦闘機人が立っていた。
胸元のプレートの刻印はⅩⅣ、これこそ自分が何者かを示す数字。
改めてスバルは己の手足を見る。
いち早く『ドクター』の下へ駆けつける為の脚、『ドクター』に降りかかる脅威を打ち破る腕・・・。
それらを包む第2の皮膚、ドクターから頂いたラバースーツは魔道師のあらゆる攻撃から自分を護ってくれるだろう。
スバルは改めて自分が何者なのかを反芻する。
そう、自分はスバル・ナカジマなどと言う愚かな魔道師ではない。
そう、自分は・・・。
「私はドクタースカリエッティの戦闘機人、ナンバーズのナンバーⅩⅣ、スバル・・・・」
今、14番目のナンバーズが再起動を果たした。



洗浄室から出るとそこには自分と同じラバースーツに身を包んだ少女達が待っていた。。
「みんな・・・」
彼女達は皆、優しくスバルに微笑んでいる。
「スバル・・・」
「おかえりなさい」
『ギンガ』が、『ティア』が、姉妹達が帰還したスバルに祝福の言葉を送る。
「・・・ありがとう。ただいま・・・」
出迎えてくれた姉妹達に笑顔で返す。
「そういえばゲームの結果はどうなったの?」
ふと、疑問に思いスバルはティアナに質問する。
「何言ってるの?最初に会ったセンチュリオンズを抱きしめたでしょ?あの時点で失格、ゲームオーバーよ」
「えへへ、やっぱり?そうじゃないかと思・・・うわっ!?」
スバルが言いかけていた時、彼女に何かがぶつかった。
「ノ、ノーヴェっ?」
それは彼女の妹、自分の全てを賭けて愛し、護ると誓った最愛の存在・・・ナンバーⅨ、『ノーヴェ』だった。
「どうしたの、いった・・・」
そこでスバルは言葉をとめてしまう。
ノーヴェはスバルに抱きついたまま喋らない、いや・・・。
「うぅ・・・グスっ・・・」
小刻みに肩を震わせる彼女からは嗚咽を漏らす声がする。
そこでスバルは気付いた、妹は泣いているのだ。
「よかった・・・。おねぇちゃん、かえってきて・・・」
そう言ってノーヴェはスバルの胸の中で泣きじゃくる。
漸く自分が彼女に心配をかけさせたと知ったスバルは先程センチュリオンズにそうしたようにノーヴェを優しく、それでいて放さないよう強く抱きしめた。
「ゴメンね、私の事心配してくれてたんだね。もう大丈夫、大丈夫だよ。お姉ちゃんはもう何処にも行かないから・・・」
泣き続ける妹の頭を撫でながらスバルは謝罪の言葉をかける。
「グスッ・・・ほんとう?」
顔を上げるノーヴェ。
愛おしい姉妹(こいびと)の顔・・・。
そう時間は経っていないはずなのに、もう何年も会っていなかったかのような錯覚すら覚えてしまう。
「うん、本当だよ。ずっと一緒にいるよ」
「おねえちゃん・・・」
涙をぬぐいながら微笑むノーヴェを見て、スバルは胸が高鳴るのを感じた。
「ノーヴェ・・・」
お互いに相手が何を求めているのか理解した姉妹は見つめ合ったまま顔を近づける。
互いの息が掛かる距離まで来ると二人は目を瞑り唇を重ねた。
「ん・・・」
「ん、ちゅう・・・」
スバルは舌を侵入させる。
ノーヴェの舌がそれを出迎え、互いに絡み合う。
「んん、れろ・・・ノーヴェ・・・んちゅ・・・」
「んふ・・・はむん。もっとぉ・・・」
二人は互いの口内を蹂躙し合いながら体をまさぐり合う。
やわらかい体とラバーの感触が齎す快感は麻薬のように脳に浸透していく。
気持ちが昂った為か、いつしか二人の股間には男性器がギンギンに膨れ上がり、男根同士が擦れあうたびに彼女達に甘美な刺激を与えている。
「プハッ・・・。もう、ノーヴェったら・・・こんなにオ○ン○ンおっきくさせて・・・エッチだなぁ」
スバルがノーヴェから顔を離し彼女の股間に手を這わせる。
「んっ・・・そういうお姉ちゃんだって、これは何なのさ?ガチガチだよ?」
お返しとばかりにノーヴェの手がスバルの男根をなぞる。
「フフッ」
「エヘヘッ・・・」
二人は同時に笑いあうと熱い眼差しで見詰め合う。
「ちょっと、二人とも・・・」
このまま更に深く愛し合うのではないかと危惧したティアナが二人に釘をさそうと口を開きかけたが・・・。
「フフッ、残念だけどここで一度おあずけね」
スバルがノーヴェから離れた。
「えぇ~」
物欲しそうな顔で不満の声を上げるノーヴェをスバルは優しく撫でながら諭す。
「ゴメンね、でもまだやる事があるから。続きは終わったらいっぱいシよう」
「・・・やる事って何すんのさ?」
未だ納得いかない様子のノーヴェの問いにスバルは笑みを浮かべる。
それはギンガやティアナが見ても惚れ惚れするほどの残虐な笑みだった。
「うん、ちょっとね。どうしてもお礼をしたい人がいるんだ・・・」



「オラオラっ!どうした!?息が上がってんぞ!!」
「くっ・・・!!」
なのはは焦っていた。
狭い空間で得意の遠距離射撃を封じられた上でベルカ騎士であるヴィータ相手に接近戦を強いられているのだ。
加えてAMFが展開されており魔力の消耗は予想以上だった。
バインドや誘導弾を駆使して肉薄される事を阻止してはいたがこのままでは敗北は時間の問題だろう。
(せめて何か、何か打開策があれば・・・)
善戦しながら突破の糸口を探すなのはの耳に聞きなれた音が聞こえてきた。
ローラーの相応音とスピナーの回転音・・・。
(まさか・・・っ!)
見ればそこにははぐれた部下、スバルがいる。
「スターズ3、合流しました。ご命令を・・・」
変わらず無機質な口調だがなのはは彼女が無事だった事に歓喜した。
「よかった、ヴィータちゃんを捕縛するよ、手伝って!」
「・・・了解です、『なのはさん』援護開始します。」
ここでなのはが冷静だったなら気付いただろう。
彼女がなのはを『高町一尉』ではなく『なのはさん』と呼んだ事に・・・。
しかし連戦に次ぐ連戦、そして今行われているヴィータとの先頭に集中しておりその事に気付かなかった。
「いくよ・・・っ!」
そう言ってなのははレイジングハートを構える。
「了解、ディバイン・・・!」
なのはの背後で魔力が増大する。
するとヴィータがニヤリと笑みを浮かべたのをなのは見た
そこでようやく彼女は気付く。
スバルのディバインバスターはなのはの物に比べて遥かに射程が短い、現在ヴィータは射程外だ。
だと言うのにそれを此処で撃つという事は・・・!
「なっ!?スバル・・・!!」
振り向いたなのはだったが既に遅く。
「バスタァァーッ!!!」
青い閃光がなのはを飲み込んだ。


スポンサーサイト

Category: ナンバーズSS

Comments (0)Trackbacks (-) | トップへ戻る

Commentform


URL:




Comment:

Password:

Secret:

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

motoji

Author:motoji
悪堕ちとピッチリスーツをこよなく愛する変態。
理想の悪堕ち妄想はリリカルなのはのスバルのナンバーズ化w

pxiv

カウンター

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR